肉
同じ編集室の人が子どもが生まれるというので、
急遽休んで県外に飛んでいった。
今朝連絡があったそうで、無事父親になったという。
そんなわけで昨日の仕事は編集長と久しぶりに2人だった。
子どものサッカーがどうとかで、土曜は出勤しない人だということもあって、
いつ部下の出産の電話があるかと気にしていたこともあって、
どことなくそわそわとしている様子がかわいらしい。
いつもしているメガネも外して、自分が作ったラフを見ている。
肉眼ですらすらとチェックをして、ちゃんと読んだかどうかも怪しい。
デスクが向かい合っている別の編集長は掃除魔。
席替えで正面になったのだけれど、終止散らかしている私の前は
ストレスになって堪らないのでないかと思う。
移動してきた時「よろしくお願いします」と言ったけれど仏頂面だった。
子どもが字を覚え始めたそうで、但し書きを作って家中に貼っているのだという。
肉親であれば、片付けたいフラストレーションは溜まらないのだろうか。
よその編集長が誕生日だったので、いい機会だと思って連絡をとってみた。
とはいっても相手は私がその日だと知っていることを知らない。
案の定不審がっていたが、ネットで見たといったら納得していた。
定期的にラジオに出ているとかで、最新の音源を送ってきた。
アナウンサーとは会話がかみ合っており、しっくりこないこちらは焦る。
肉薄した言葉でついモーションをかけてしまうも、ひらりとかわされた。
蛇肉、鹿肉、羊肉どれも生焼けではまずかろうと、危機感。
『アヤメくんののんびり肉食日記』町麻衣(Feelコミックス)
哺乳類な感じを確かめたくてアプローチするアヤメくんに狙われる先輩の話。
肉を触るだけじゃない、骨まで届くような告白に憧れてみたり。
焼くなら、生じゃなくてよく焼いて、
食べるなら思いっきりかじりついて。
骨は食べられないからそのぎりぎりまで、時間をかけて味わって。